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葉っぱの周囲のギザギザ(鋸歯)が特徴

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 Harmaaleppä

 

●和名 セイヨウハンノキ(カバノキ科ハンノキ属)

●学名 Alnus incana

●生育環境 湿った草地、森林内

●特徴

フィンランドの樹木は8割が針葉樹。広葉樹はシラカバが16%で、残り4%のうち、メジャーな種目の一つがこのハンノキである。
カバノキ科だが、シラカバとは明らかに異なり、遠目からでも判別できる。葉は密集しており、幹は筋張って武骨。花が落ちたあとの実は細長い松かさ状になって垂れ下がる。


ハンノキにもいくつもの種類があるが、フィンランドでよく目にするのはこのセイヨウハンノキ。
類似種のtervaleppä(Alnus glutinosa)との違いは、葉っぱに着目すればすぐわかる。セイヨウハンノキの葉の周囲には鋸歯があり、先端が尖ってる。いっぽう、tervaleppäの葉先は丸くて中央がへこんでいる。鋸歯はない。

フィンランド語名のharmaaleppäは「灰色のハンノキ」を意味する。どこが灰色なんだ、というと灰色の毛状突起(トライコーム)があるため。なんだそれ? って、ようするに葉っぱに生えてる産毛です。葉の裏を見ると、確かに灰色の産毛で覆われているのがわかる。


また、ヨーロッパハンノキは30メートルくらいまでに育つが、セイヨウハンノキはせいぜい20メートルという違いもある。とはいえ並んでなければサイズで判別することはできないけど。


ややこしいのは名称である。tervaleppäの和名はヨーロッパハンノキ。オウシュウハンノキの別名もある。
セイヨウ・・・とどう違うんだ、と。さらにセイヨウハンノキはオウシュウシロハンノキと呼ばれることもあるので、混同しても不思議はない。

松やシラカバに比べれば絶対量は少ないものの、フィンランドでは重要な木に位置付けられている。
葉や実が小動物の餌になるし、柔らかい幹はキツツキの餌場。緑のままの落葉は土壌の窒素分を調整し、森林の再生を助ける。また、肉や魚の燻製に最適とされている。

なお、先にふれたヨーロッパハンノキの樹液は殺菌力が強いので薬に利用されている。サプリメントとしても販売されている。

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tervaleppäの葉は丸みを帯びている。

写真 https://laji.fi/

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