これは身がつまっていて、見るからにおいしそう。
Herkkutatti
●和名 ヤマドリタケ (イグチ科ヤマドリタケ属)
●学名 Boletus edulis
●生育環境 全国の針葉樹林(主にトウヒ)
●季節 7~9月
●食毒 ★
●特徴
フィンランド語名は herkku(おいしい)+tatti(イグチ)という意味。別ものにherkkusieni(おいしいキノコ)なんてのもあるが、まったくヒネリがありませんね。それはツクリタケのこと。
しかし「おいしいイグチ」と言われる通り食用可。それどころか、世界3大美味キノコの一つに数えられている逸品。 イタリア料理に多用されるポルチーノといえば、ピンとくる人も多いのでは?
生食も可とされているが、他種目と間違える恐れもあるし、味の点でも熱を通したほうがいい。
幼菌(キノコの赤ちゃん時代)の傘は半球型。その後饅頭型(そのため、日本ではマンジュウタケと呼ぶ地方もある)。
ヤマドリタケに代表されるイグチ科のキノコは管孔が特徴で、一部の例外を除いて傘の裏がスポンジ状になっている。そのため、この手のキノコは個体名を特定できなくてもイグチ(科)かそうでないかはわかる。
で、フィンランドのイグチ科はだいたい食べられる(日本にはドクヤマドリなどのように有毒種もある)。したがって傘の裏がスポンジ状のキノコはなんでもかんでも持ち帰ってOKといえる。
もっとも、毒性はなくても苦味が強くて食用には向かないものもあるので、採取後はもう一度図鑑などで確認する必要がある。
また、イグチ目ではあるがヒダハタケ(pulukkosieni)は猛毒。これにも管孔はあるが柄に近い部分だけで、ヒダをあわせもっているので識別できるはず。見た目も大きく違う。
スポンジ状の管孔がイグチ科の特徴
傘が20センチくらいになったもの。30センチ近くになることもある。そうなると食べてもおいしくない。