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 Porkkana

 

●和名 ニンジン(セリ科ニンジン属) 

●学名 Daucus carota

●生育環境 野原、草原

●開花期 6~8月

●特徴

 おそらく世界中の誰もが知っているだろうニンジン。しかしこの写真を見て、これがニンジンの花だと分かる人は少ないのではないか。自分自身、初めてこれを見たら「セリ科の・・・なんだろ?」と思うはずだ。そんなわけでシャレの延長で取り上げてみたが、調べてみると知らないことが多いことに気づかされた。


まずニンジンがセリ科であることすら知らなかった。ニンジンはニンジン科(そんなものはない)で、その下位に様々な種類があるのかと思っていた。たとえばバラ科がバラを筆頭にサクラ、ウメ、モモ等々に分類されるように。しかしニンジンは単一の種として考えてよいようだ。すなわち、セリ科ニンジン属ニンジン。


北海道で自生しているノラニンジンも学名は同じ。つまり元は同じ。ニンジンはニンジンなのである。個体を強いて分けるなら、ヤマニンジン、ドクニンジン、イヌニンジン等々、セリ科を細分化するしかない。しかしこれらは属が異なる。
たとえばヤマニンジンはセリ科シャク属、ドクニンジンはドクニンジン属、イヌニンジンはイヌニンジン属。

 

このほか花の外見がよく似ている(大型の複数形花序)クミンやイワミツバもやはりセリ科ながら属名はそれぞれ異なる。

原産地がアフガニスタンというのも意外な感じ。そこから東西に伝わり、いまや世界中で栽培されているのは承知のとおり。

ここに掲載した写真のニンジンはスーパーで食用に買ってきたものがもと。頭部3センチほどを水栽培し、葉っぱが5センチほど伸びたところで庭に植えた。葉っぱが10センチくらいに伸びたら薬味やサラダに使えるが、今回は育つにまかせた。その生長を観察していると、ああ、確かにセリ科の植物ですねえ、と納得。


フィンランドにも野生のニンジン(ノラニンジン)はあるが、目にしたところで「ああ、シャクがありますね」と、見逃すだろう。葉っぱをよく観察すれば分かるはずだが、散歩道にノラニンジンが生えていることは期待していないので、通り過ぎてしまうのである。

 

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