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 Silomustesieni

 

●和名 コツブヒメヒガサヒトヨタケ (ナヨタケ科ヒメヒトヨガサ属)   

●学名 Parasola leiocephala

●生育環境 日陰の腐葉上、獣の糞

●季節 8~10月

●食毒 ✖

●特徴

 ヒメにはいろいろな意味があるが、動植物の名前につくと「小さい」ことを表す。ヒメカイウ、ヒメリンゴ、ヒメツバメなどなど。キノコにもその手の名前は多く、ヒメアジロガサ、ヒメチチタケなど。いずれも主要種よりも小ぶりであるゆえの命名である。
さて本種にはさらにコツブという語が冠せられる。小粒と姫が加わった一夜茸。いかに小さいかがわかるだろう。成菌でも傘の直径は2センチ程度。触ればすぐに崩れてしまいそうな可憐さ。柄も細い。
幼菌時は卵型だが、しだいに扁平に開き、ヒトヨタケの仲間ゆえ、淵から溶け出す。柄の長さは10センチに満たず、幅はせいぜい2ミリ。とにかく小さい。
サイズに着目してコツブ、ヒメがつけられたのは納得だが、じゃあヒガサヒトヨタケなんてのあるのかと思うとどうやらそういうものはないようだ。ヒメヒトヨタケとかヒメヒガサはあるけど。ちなみにフィンランド語のsilomustesieniは(表面が)スムーズなヒトヨタケということで、サイズには触れていない。

腐葉土に群生。フィンランドではごくありふれた種目とされるが、某サイトによると生息地域はヘルシンキ周辺のごく一部とされている。
https://laji.fi/taxon/MX.71938

糞生菌なので、獣の糞を持ち帰って観察していると生えてくることがあるらしい。そんなことするのはマニア、研究者に限られが、つまり獣はこのキノコを(たまたまかもしれないけど)食べるわけだ。森林内の簡易トイレの周囲で目にすることがある。土中に糞尿がしみ込み、生長の環境が整っていると考えれば不思議なことではない。

 

 

 

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