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 Tuoksuvalmuska

 

●和名 マツタケ (キシメジ科キシメジ属)   

●学名 Tricholoma matsutake

●生育環境 松林

●季節 8~9月

●食毒 ★ 

●特徴

 中部からラップランドにかけての赤松林に群生。その特徴は説明不要にも思えるが、イグチをみて「これは間違いなくマツタケですよね」とワタクシに訊ねた”ヌークシオ・ガイド”もいるので、やはり判別法は記しておこう。

 褐色のカサは繊維状鱗片に覆われ、ひび割れた部分に白い地肌がのぞく。幼菌時は饅頭型だが、生長に伴い平らに開き、20センチほどにもなる。ひだは白く密。柄にも繊維状鱗片があり、太く固い。大きく育って傘が広がると、店頭に並ぶものとはまるで別ものだが、匂いを嗅げばわかるはず。

 

 しかしあの芳香はフィンランド人には悪臭でしかなく、長らくは毒キノコ同然の扱い。販売許可がおりたのは2007年のこと。つい最近なのだ。キノコ図鑑には三ツ星つきで「日本では非常に高価で流通している」と紹介されているが、キノコ展示会ではひと嗅ぎして顔をしかめる人もいたから、マツタケが一般のフィンランド人の食卓にのぼることはないだろう。ラップランドで大量採取(左写真)したとき、炭火焼・澄まし汁を披露した際、同行のフィンランド人は「おいしい」とはいいながら、いっこうに食が進んでいなかった。つきあいで食べてたのはミエミエ。


 フィンランド(およびスウェーデン)産は日本種と同じことが1999年に証明された。確かに、味も香りも噛みごたえも日本のものと比べて遜色はない。採りたてだけに、むしろこちらのほうが美味しいくらいだ。

 

 

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