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Kevättähti
●和名 チオノドクサ (ヒヤシンス科チオノドクサ属)
●学名 Chionodoxa luciliae
●生育環境 林・草むら
●開花期 初春
なんとなく意味がありそうな和名だけど、実はラテン語を日本語読みしただけ。つまり正式な和名はないわけだ。別名もしくは俗称だとユキゲユリ。漢字だと雪解百合となり、雪解けを迎えた北国で一気に咲き始めるというイメージが喚起される。フィンランドでも春の始まりに咲き始めるので「ユキゲ」の名称はしっくりくる。
ヒヤシンス科チオノドクサ属。APG IIIではキジカクシ科ツルボ亜科とされている。雪融「百合」とはいうものの、ユリとは関係ないはずだが、その仲間とするフィンランド人もいる(http://www.luopioistenkasvisto.fi)。
花弁は6枚構造。花の先は爽やかな青。中心部に向かって白くなる。ヒヤシンスのようにまっすぐ伸びた葉っぱが特徴的だ。全体は20センチくらいに成長する。
フィンランド語名のkevättähti というのは「春の星」の意味。そう言われれば、確かに花弁は夜空に瞬く星を思わせる。ちなみに学名はギリシャ語のChion(雪)とdoxa(栄光)の組み合わせに由来する。Chion-o-doxaの"o"はどこから来たんだ、と聞かれると困るけど、ギリシャ語の属格なのかな。
開花時期は4月下旬から5月上旬。ミスミソウに続いて咲き始めるのが普通だが、年によっては4月上旬に顔を出すこともある。
南部フィンランドではごくありふれた種目だが、繊細なのか、きれいに整った花弁を見るのは難しい。雨風、陽ざしに傷つきやすいのだ。
某年4月8日に咲き誇るチオノドクサ
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