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アンカー 1
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両方シダレカンバ
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このくらい大きくなると、シダレ(枝垂れ)を実感
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三角っぽくて周囲にギザギザ、が特徴。

こうして樹液を採れるが、むやみにやってはいけない

 Rauduskoivu

 

●和名 シダレカンバ (カバノキ科カバノキ属)   

●学名 Betura pendula

●生育環境 どこにでも

●特徴

キノコや植物は数も多いし似たようなものばかりなので、なかなか名前を覚えられない。それ以前に名前を特定(同定)できない。すべてを一度に覚えられるはずがないから、身近なものから一つずつ地道に学んでいくのが結局は早道だ。というわけで、誰にでもわかる白樺は樹木学習の一番手にふさわしい・・・のだが、世の中それほど単純じゃあない。

フィンランドの樹木で幹の表皮が白いのはこの種しかないから、遠目にそれが白樺の仲間であることはわかるが、はたして種目を特定できるかどうか。南部フィンランドには2種類しかないので名前を覚えるのに苦労はしないが、まず名称からしてあいまいだ。ここまで意図的に白樺と表記してきたが、これをどう読むかというところから話は始まる。

 

シラカバ、シラカンバのどちらでもいいというのが一般論だが、実際にはシラカンバが多数派。同属のダケカンバ(フィンランドには無い)をダケカバとはいわないからね。

そしてシラカンバ(Betula platyphylla)という種はフィンランドにはない。

 

さて、南部フィンランドに生息する2種類の「シラカンバ」のうち、本項で紹介するのは、シダレカンバ。もう一つはシッチカンバ。シダレカンバは枝垂れ・・の通りに大きく生長すると枝が垂れ下がってくる。またその頃は幹の色がくすんでくる点でもシッチカンバと区別することができる・・・のだが、本種も若い頃の表皮は白いのである。さらにはシッチカンバだって古木の枝は垂れ下がる。

 

両者の明確な違いは葉。シダレカンバの葉は鋸歯が鋭い。この辺がシッチカンバとの相違点、同定のポイントだが、20メートル以上のものだと葉っぱを直接観察するのも難しくなってくる。

 

シダレカンバの学名には 冒頭に記したBetura pendulaのほかに、 B.albaとかB.verrucosa とする説がある。近似種のシッチカンバの学名は B.pubescens で確定しているようだが、和名はあいまい。ヨーロッパダケカンバとか、ヨーロッパシラカバ(カンバではなく)もしくはオウシュウシラカンバなどと呼称されている。また、日本産シラカンバの学名はBetula platyphylla。こうなるとシラカンバならだれにでもわかるという単純な話ではなくなる。スタートでいきなり転んじゃったような感じ。

とはいえ一つずつ覚えていくしかないので、多少なりとも身近な本種から始めるのはよいだろう。なにしろフィンランドの国樹だし。

それについて異論を唱える人はいなが指定は1988年。比較的最近のことであるのが意外だ。

なお、サウナで体をパシパシするvihta(vasta)には、主にシダレカンバが使われる。シッチカンバに比べ、葉が落ちにくいとされているため。

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