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科・属

更新日:2020年5月28日


アンズダケ                    カノシタ

 アンズタケはヒダナシタケ目アンズタケ科アンズタケ属。  カノシタはアンズタケ目カノシタ科カノシタ属。しかしヒダナシタケ目ハリハタケ科ハリハタケ属とする説や、サルノコシカケ科という人もいる。そもそも、アンズタケはなぜアンズタケ目ではないのか、と混乱に陥る一方だ。果たして科や属など、個別種の上位分類を覚える(調べる)必要なんてあるのだろうか。  たとえば傘の裏に管孔があれば、名前が分からなくてもイグチ目(科)の一種だな、というのは特定できる。しかし、管孔のないイグチ目もあるし、管孔があってもイグチ目でないものもある。まあ、後者はサルノコシカケ科だから区別はできるにしても、だ。  これが植物であれば、たとえばバラ科は花弁が5枚で・・・セリ科は小さな白い花が集まって・・・とおおざっぱな分類から植物図鑑で絞っていくことができるし、食毒の目安もつく。しかしキノコの場合、科・属、ましてや目を調べても同定にはつながらないことのほうが多い。  マツタケやシメジなど、美味しいものが多いキシメジ科だが、ではその特徴をつかめば食用キノコがわかるかと思えば、「形はさまざまで共通した特徴はない」と切り捨てられてしまう。なんのための上位分類なのか。  たしかに科名を知る楽しさはある。たとえばカバイロツルタケなどは、まあ見た目で推測できるのだが、そうか、テングタケ科なのかと確認すると、一般的には毒キノコが多い科ながらも食用なのだな、と小さな発見ができたりする。  そんなわけで上位分類を覚えておいて損はないのだが、冒頭に記したように混乱に陥ることが多い。さらには大分類である子嚢菌門と担子菌門に至ると、それがどうしたという印象。それより数多くの種名を覚えたほうがよいのではないだろうか。  もっともこれはまだキノコに関する知識が乏しいせいで、いっぱしのキノコ通になれば、その意義がわかってくるのかもしれない。


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